行政書士ささき事務所

介護と終活はなぜ「セット」で考えるべき?行政書士が解説

介護と終活は切り離せないテーマです。

介護が始まると、意思表示の方法・お金・住まい・相続といった終活の論点が同時に動き出します。
たとえば認知症が進めば、自分で契約や遺言を作るための判断能力(意思能力)が弱くなります。

医療・延命の希望、財産管理の方法、亡くなった後の事務手続きまで、早めに整理しておくほどスムーズです。

介護と終活を“セット”で考えるべき理由

1) 医療と法的手続きのタイミングが重なるから

病状が変化する前に、医療・ケアの希望(ACP=人生会議/事前指示)を家族と共有しておくと、急な入院や手術でも迷いません。

加えて、遺言・任意後見・財産管理契約などの書類は、意思能力が十分なうちに作る必要があります。

2) 介護費用と住まいの設計が相続に直結するから

介護費用の出し方、家の売却やリフォーム、施設入所のタイミングは、のちの相続財産の中身を左右します。

生前に家族で見通しを作れば、固定資産税や空き家化のリスクも抑えられます。

3) 連絡体制と書類の所在は事前準備を

保険証・お薬手帳・口座情報・公的年金の通知物など、介護の場面で必要な情報はひとまとめ(緊急ファイル)に。所在地が分かるだけでも、家族のストレスは大きく減ります。

「親の介護中に終活の話なんて…」と思うあなたへ

気まずさは当然です。ただ、話せる今こそチャンスでもあります。
切り出すコツは事実から始めること。

「入退院が増えたから連絡先をまとめよう」
「延命治療の考えを教えて」

など、医療・連絡・お金の順で具体に落とすと会話が進みます。

最初から遺産分けの話をしないこともポイントです。

まずはエンディングノート医療・介護の希望欄から始め、必要になったら遺言や任意後見にステップアップしましょう。

介護中にやっておくと助かる終活リスト

このチェックリストを活用することで、介護と終活を並行して進めることができ、家族にとっても負担を軽減することができます。今のうちにしっかりと準備を進めていきましょう。

  • 医療・介護の希望を文章化:延命措置、最期の過ごし方、連絡先。ACPの話し合いメモを家族で保管します。
  • 財産の棚卸し:預貯金・証券・不動産・保険・借入の有無を一覧化。通帳や重要書類の保管場所も明記します。
  • 法的な備え
    • 遺言(自筆/公正証書)…財産の分け方と遺言執行者を明確に。
    • 任意後見契約・見守り契約・財産管理契約…判断能力が落ちた後の生活とお金の管理を委ねる仕組み。
    • 死後事務委任契約…葬儀・解約・関係者連絡など、亡くなった直後の実務を第三者に依頼。
  • 契約・口座の棚卸し:介護保険、民間保険、定期購入やサブスクの一覧化と整理。
  • 住まいの方針:在宅継続・リフォーム・住み替え・売却のどれを軸にするかを家族で共有。

相続登記や不動産の登記申請は司法書士、相続争いの交渉は弁護士、相続税の相談は税理士の領域です。
行政書士は書類作成・実務設計を中心に、必要に応じて各士業へ連携します。

ケースから学ぶ行政書士活用

行政書士と一緒に動くとこんなイメージでトラブルを解消できますよ!

ケース1

ある家族は認知症を発症した親を介護していましたが、家族の間で終活に関する話題が出ず、結果として混乱が生じました。
特に、親の財産の管理や相続についての話が進まないまま介護が進行してしまい、後からトラブルが…。

このようなケースでは、早い段階で終活を考えることが重要です。事前に財産を整理し、誰が何を受け取るのかを明確にしておくことで、家族の間の争いを防げます。

認知症の兆しが出たが、何も決めていないケース

→まず財産目録連絡先リストを作成。また、医療の希望を文章化し、公正証書遺言任意後見契約を整備。
家族の役割が明確になり、施設入所もスムーズに決定できるようになります。

ケース2

介護施設に入所する前に、ある家族は死後事務委任契約を締結しました。
この契約により、親の意思を尊重しつつ、残された家族が手続きをスムーズに進めることができました。

施設入所前に死後事務を決めたいケース

→本人の希望(葬送・納骨・デジタル遺品の扱い)を契約書に反映。
亡くなった直後の解約・精算が滞らず、遠方の親族の負担を最小化できます。

いずれも「話せるうちに書面化」が成功のポイントです。

このように、介護と終活を並行して考えることは家族にとって大きな助けとなります。行政書士は、こうした準備をサポートできます。

家族のためのコミュニケーションを

感情面の安心も大切です。月1回のミニ家族会議で近況と困りごとを共有する、本人の想いを綴った手紙を残す、緊急連絡先と医療方針を冷蔵庫の内側に貼る——

こうした小さなコミュニケーションや工夫が、介護の現場で確かな支えになります。

専門家に相談すべきタイミングとは?

介護や終活において、専門家に相談すべきタイミングは非常に重要です。

まず、家族会議ができない場合や、話が進まないときは、専門家の助けを借りるべきです。問題を客観的に見てくれる専門家がいることで、家族間のコミュニケーションを円滑に進める手助けになります。

次に、金銭的または法的な不安があるときにも専門家の相談が必要です。例えば、相続や遺言などの法律的な問題がある場合、誤解やトラブルを避けるために専門知識が不可欠です。このような不安は、早めに解消しておくことが重要です。

さらに、自分自身が高齢者で体力が不安なときも、専門家に相談する良いタイミングです。自身の健康状態を考慮しながら、適切な準備を進めるためには、専門的なアドバイスが役立ちます。

介護や終活においては、早めに専門家に相談することが賢明です。家族のために、自分自身のためにも、適切なサポートを受けることが大切です。

まとめ|「今」でなければできない準備がある

終活には財産の整理や医療の意向表示など、さまざまな要素が含まれます。これらを今のうちに整理しておくことで、介護が始まった際にもスムーズに進めることができ、親しい人々に安心感を提供することができます。

さらに、介護中に終活を進めることで、家族間のコミュニケーションが円滑になり、相互理解が深まることも期待できます。

そのため、「今」でなければできない準備を行うことが、将来の不安を軽減しより良い生活を送るための鍵となります。
適切な準備を進めることで、家族に迷惑をかけることなく安心して日々を過ごすことができるのです。

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